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社長500人インタビューに基づく『従業員を大切にする健康経営の実態と展望』(NOSTレポート)

社長500人を対象とした『人的資本経営の視点からの健康経営アンケート調査』を実施しました。アンケート調査結果を『従業員を大切にする健康経営の実態と展望』としてまとめました。人的資本経営に取り組む経営者のお役に立つことができれば幸いです。

【アンケート調査の背景】

2022年5月13日に経産省から人的資本経営を提唱する『人材版伊藤レポート2.0』(注)が公表されるなど、企業が持続的に成長するために”従業員を大切にする経営”への注目度が高まっています。

*『人材版伊藤レポート2.0』とは…
経産省が主導してまとめた人的資本経営を提唱するレポート。経営戦略と人材戦略の連動の実践を説く。従業員を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで企業価値向上につなげる。CEOとCHRO(=Chief Human Resource Officer/従来型の人事担当役員の枠に留まらず、CEO共に人的資本経営の中核を担う経営者)の強いイニシアティブのもと、従業員エンゲージメント(=従業員が企業に貢献したいと思う意識・姿勢)を引き出し、新しい働き方の推進を重視する。

NOSTは、このタイミングで、現役社長500人を対象とした『人的資本経営の視点からの健康経営アンケート調査』を実施し、日本の経営者の「従業員を大切にする経営」の実態と課題をまとめました。

【調査結果のサマリー】

  1. 【認識】:従業員の健康は重要な経営課題。企業にとってのメリットよりも従業員ファーストを優先。
  2. 【方向】:ウェルビーイングの実現を重要視。企業と従業員の共通の健康目標をつくりPDCA活動を展開。
  3. 【課題】:内容も予算措置も、一過性ではない、本質的な健康経営の制度・施策の導入が課題。

【調査結果の詳細】

1.【認識】:従業員の健康は重要な経営課題。企業にとってのメリットよりも従業員ファーストを優先。

アンケート調査では、最初に「あなたの会社での従業員の健康に対する位置づけ(重要性)」について尋ねました。

78.2%の社長が、「従業員の健康」は「企業として取り組む重要なテーマ」であると認識しています。
内訳としては、約4割(38.9%)の社長が、経営者が率先して取り組む「攻めの経営(オフェンス)」の重要テーマであると認識しています。「法令遵守(20.8%)」や「人事労務管理(19.1%)」といった「守りの経営(ディフェンス)」の重要テーマであるという認識の約2倍です。

続いて、「あなたの会社での健康経営への認識と取り組み」について伺いまいた。

57.5%の社長が、「健康経営」を理解し、自社での取り組みを展開しています。
従業員規模が大きい企業ほど積極的な取り組みを展開し、「認定取得を目指す(23.6%)」という傾向が高いことがわかります。背景としては、資本市場への情報開示事項の中で健康経営への取り組みが本格化していく傾向があることが関連していることが推察されます。なお、従業員規模が小さい企業の中には、「ほとんど知らない(34.9%)」という企業もあり、規模による温度差があることがわかります。

「企業が健康経営に取り組む目的・メリット」についての回答では、「企業価値やブランドイメージの向上(34.4%)」や「企業業績の向上(28.5%)」のように「企業にとってのメリット」を追求する意識よりも、「従業員満足度の向上(51.0%)」「従業員の健康意識の向上(44.4%)」のように「従業員ファースト」の意識が先行していることが現れており、「人を大切にする」日本的経営の姿が伺えます。『人的資本経営』が日本企業の強みとなり得る所以です。

2.【方向】:ウェルビーイングの実現を重要視。企業と従業員の共通の健康目標をつくりPDCA活動を展開。

では、従業員の健康を維持・増進する際に、健康に係るどのような側面を重視していくべきでしょうか?

調査結果からは、「食事」「運動」「睡眠」といった「身体の健康」に係わる要素よりも、「心の健康」を重要視していることが判ります。「非常に重要視する」という回答の比較では、「身体の健康」よりも「心の健康」を1.4倍重要視しています。また、「身体の健康」よりも「人とのかかわり」を1.1倍重要視しています。一、従来型の「不健康な生活習慣の改善」は、「ある程度重要」という認識に留まります。

このことから、「健康とは、単に病気ではない・弱っていないではなく、肉体的にも精神的にも社会的にも、トータルに満たされたコンディショニングの状態(=ウエルビーイング)である」ということを意識していることが判ります。

そして、ウェルビーイングに向かって健康経営を進めて行く際に企業が率先すべきことは、「経営者のコミットメント(47.3%)」のもと、「企業と従業員との健康目標の共有(30.1%)」をはかり、「従業員の健康を大事にする仕組みづくり(28.2%)」を導入していくことが大切であることが判ります。

「健康経営」は、「従業員の健康の維持・増進」と「企業業績の向上」の両立を目指す経営上の重要な制度・施策として、情報に基づいたPDCA活動を展開することが重要です。

調査結果からは、「定期健康診断の実施率(58.4%:非常に重要視している)」「総労働時間数・残業時間数(36.7%)」「ストレスチェックの結果(34.8%)」をモニタリングすべき情報として重要視していることがわかります。

DXの流れを受け、HR Tech(=人事領域におけるデータ活用)が加速している昨今では、「エンゲージメントサーベイ(従業員の企業に対する満足度・関わり合いの深さを定期的にスコアリングする意識調査)」「パルスサーベイ(簡易な意識調査)」「健康状態を測定するアプリ」など、多様なデータが溢れていますが、まずは、身近にある健康関連データである「健康診断」「労働時間」「ストレスチェック」をきちんと活用することが重要です。

定期健康診断やストレスチェックは、労働安全衛生法の要請により「実施」することが求めらていれますが、そうして得たデータを「活用」することを徹底すべきです。身近な健康関連データを活用して、「企業と従業員との健康目標」を共有化して、定期的なサイクルでPDCA活動を展開していくことが大切です。

3.【課題】:内容も予算措置も、一過性ではない、本質的な健康経営の制度・施策の導入が課題。

ここまでは、企業のトップが従業員の健康の大切さを「従業員ファースト」の視点から認識し、「ウェルビーイング」の実現を目指す総合的な健康経営を、「身近な健康関連データ」を活用してPDCAを展開するという方向性を見てきましたが、実態として、企業が積極的に健康経営の制度・施策を展開できていないとしたら、何が課題なのでしょうか?

「従業員の健康に役立つ施策を用意しても、従業員が利用・継続しないと思うことは?」という設問を通して、社長が危惧している企業と従業員とのギャップについて尋ねました。

「忙しくて時間が取れない(38.7%)」「自分は大丈夫(32.9%)」「やりたい人がやれば良い(27.0%)」などの回答が上位に並びます。そして、実際にこうした回答を寄せる従業員こそが、企業として最もケアすべき重要な対象者になります。健康が大事であることが判っていながら結果として後回しにせざるを得ない従業員や、健康への関心が低い従業員こそが、心身の健康を病んでしまうリスクを抱えている予備軍であり、企業として積極的に関与すべき対象者です。

「一過性の健康イベント」や、従業員一人ひとりが自分の好みで福利厚生サービスを選ぶ「カフェテリアプラン」では、「企業にとって最も重要な資産(資本)である従業員」の健康を、企業がイニシアティブを持って継続的に維持・増進することはできません。「従業員の健康が、企業と従業員にとって重要な経営課題であることが従業員にしっかりと伝わる、本質的・継続的な改善活動としての制度・施策」が求められています。

では、企業がイニシアティブをとって健康経営を推進するための制度・施策には、どれぐらいの予算を向けるべきでしょうか?

調査結果からは、安ければ安いほど良い(一人当たり月額1,000円未満)という認識は低く、「1,000円~5,000円未満(48.0%)」「5,000円以上(30.6%)」といった予算規模が、「人的資本経営の要である従業員への投資」としての相応の水準として考られていることが判ります。


《参照データ》

  • 中小企業の法定外福利費の内、ライフサポート費用と文化レクレーション費用の総額が月額5,000円程度です。
  • 従業員が好きな福利厚生サービスを選ぶカフェテリアプランの会社補助の総額が月額5,000円程度です。
  • 社員の生産性が上がらないことで、企業は一人当たり年間60万円から90万円をロスしているというデータもあります。(出展:経済産業省/商務情報政策局→月額換算すれば一人当たり月額5万円から7万5千円に相当)
  • 社員が休業した場合、そのカバーのために当該社員の年収の3倍の費用がかかるという試算もあります。(出展:厚生労働省/労働基準統計局)

【NOSTが提供するソリューション】

NOSTは、今回の調査で判明した社長の従業員ファーストの意識に基づく人的資本経営を支えます。

企業にとって最も大切な資産である従業員が、肉体的にも精神的にも社会的にもトータルに満たされたコンディショニングを維持・増進できるために伴走します。

NOSTは、身近にある健康関連データである「健康診断」「労働時間」「ストレスチェック」の活用を企業と共に考えます。そして、「企業と従業員との健康目標」を共有化して、そこへ進むための環境づくりを支援します。

企業内におけるこれまでの健康指導は、「食事」「運動」「睡眠」「メンタルヘルス」とそれぞれに分断されていたのではないでしょうか?NOSTでは、「健康を意識せずに、企業も従業員も健康になれる環境づくり」を目指します。

NOSTのサービスは、EAST(Easy, Attractive, Social, Timely)のコンセプトの元、「Easy:簡単にする」「Attractive:魅力的にする」「Social:みんなが関わる行動にする」「Timely:必要なタイミングでそこにある」といった企業内の風土の一端となる身近なインフラとなることを目指します。

企業と従業員の皆様にとって、一過性ではない本質的な仕組みを提供します。



《企業に伴走するサービス》

NOSTは、企業の健康経営担当部署と共に、企業と従業員とで共有化した健康目標に向かって、全力で伴走します。


NOSTは、身近な健康関連データを使って、企業と従業員の健康目標を共有化して、その改善に向けた活動を展開します。

まずは、身近な健康関連データを活用して、目標を定めて、改善活動を展開すべきではないでしょうか?(この活動をしないと前年度と同様の結果を得るだけです。「実施」に留まらずに、「改善」に向けてデータを活用します。)

今回の調査でも「健康経営優良法人の認定を目指す」という回答(全体の14.6%)がありました。

認証取得上の戦術としては、「制度・施策」への配点は少ないため、一つひとつの項目に対して制度・施策を講じることは非効率です。NOSTが提供するサービスは、同認定要件の制度・施策の項目を複合的にカバーします。

一方で、すでに認定を取得した企業からも、「資本市場向けの開示情報を充実するために健康経営優良法人の認定を取得したものの、従業員にとっての健康経営を展開できているのか?」という本質的な疑問の声も聞こえます。

投資家(=資本市場に向けたメッセージ)と従業員(=労働市場に向けたメッセージ)の双方に伝わる制度・施策の導入が重要です。


《従業員の皆様に伴走するサービス》

NOSTは、企業にとっての健康経営に伴走し、「健康関連データの改善活動」や「健康に関する事業リスクの低減(離職防止・未病対策の推進など)」に貢献すると共に、従業員の皆様にとっての健康経営に貢献します。3つのサービスで複合的なサービスを提供しています。

オンラインでの『レッスン』では、「ライブ感」と「仲間と⼀緒に参加するコミュニティ意識の向上」を提供しています。

企業が展開する制度・施策を従業員が利⽤しない危惧として指摘されている「忙しくて時間が取れない」「⾃分は⼤丈夫」「やりたい⼈がやれば良い」に対するソリューションとして機能します。

また、産業医や上司の⽅が、多残業者や⾼ストレス職場の⽅に対してこのレッスンへの参加を促していただくことで職場での従業員のケア(=ラインケア)を推進していたただけます。

従業員⼀⼈ひとりのタイミングで視聴できる『動画』では、主にセルフケアによるコンディショニングづくりとして活⽤いただけます。(ご自身のプライベートの時間で視聴すれば、ご家庭でご家族と一緒にコンディショニングケアをすることも可能です。)

そして、⼀⼈ひとり異なるパーソナルなコンディショニングへの悩みにも寄り添い、より⾼いパフォーマンスを発揮すること(例:オンライン会議で映える発声を⾝につける)には、『相談室』のサービスを通してサポートします。

《サービス料金》

NOSTでは、「グループの大きさ(=ご利用いただく対象従業員数)」と「利用頻度」に応じたパッケージ料金(月額固定)で、企業に伴走するサービスと従業員の皆様に伴走するサービスをセットで提供しています。

今回の調査で確認できた「従業員の健康は企業として必要な投資である」という考えに基づいた予算規模の範囲内で、NOSTのサービスをご利用いただけます。

【まとめ】

今回実施した『人的資本経営の視点からの健康経営アンケート調査』から、企業のトップは、従業員ファーストの意識のもと、「人こそが資産(資本)である」という経営を志向していることが判ります。これは日本的経営の強みとも言えます。

健康とは単に「病気ではない」「弱っていない」ということではなく、肉体的にも精神的にも社会的にもトータルに満たされた「ウェルビーイング」の実現するためのコンディショニングケアが求められています。

身近にある健康関連データである「健康診断」「労働時間」「ストレスチェック」を活用して、企業と従業員との健康目標を共有化し、企業内の風土の一部として企業がイニシアティブを持って従業員のコンディショニングケアを展開することが重要です。

従業員のパフォーマンスの向上をはかる健康経営が拡がることが、日本企業が人的資本経営を通して競争力を高めることにつながります。

NOSTは『伴走型・健康経営支援サービス』を通して、その一助として貢献してきます。

《調査の概要》
  • 方式: 現役社長500人に対するインターネットでのアンケート形式での調査
  • 目的: 企業トップの従業員の健康に対する考え方の分析を通して、健康経営と人的資本経営の接点  を探索する(健康経営の視点からの人的資本経営への意識調査)
  • 期間: 2022年5月19日~5月26日
  • 条件: 従業員50人以上の企業の現役社長(労働安全衛生法上の産業医設置義務・ストレスチェックの実施義務が、50人以上の従業員  がいる事業所に適用されることを踏まえた)
  • 有効回答数: 529人