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【NOSTブログ‣2026年4月 編集後記】「設計思想」に立ち返り、新年度の確かな一歩を

4月度の連載では、3月9日の認定発表後に残った「違和感」を起点に、調査票の最重要設問であるQ17・Q33(経営戦略と連動した健康経営の方針・目標・KGIの明記)の背後にある「設計思想」についてお届けしてきました。

現在、多くの企業が直面しているのは、偏差値のわずかな差で順位が大幅に入れ替わる「標準化された健康経営」の密集地帯です。

そこから抜け出すために問われているのは、他社のコピーではない、自社ならではの「100社100様の物語」をいかに紡ぐかという真摯な検討でした。

今月の3つの視点を改めて振り返ります。


■ 第1回:【STORYTELLING】全体鳥瞰編

調査票を「一問一答」で終わらせない。全体を鳥瞰し、自社の「存在意義」を問い直す

膨大な設問を前にすると、私たちはつい「部分最適」の罠に陥り、一問一答の作業に追われてしまいます。しかし、Q17・Q33は独立した回答欄ではなく、調査票全体の施策を一本に繋ぎ止める物語の起点です。全体を鳥瞰し、全ての回答を自社の経営方針へと収束させる「一貫性」の重要性についてお伝えしました。

■ 第2回:【THE DIVIDE】分水嶺編

Q17・Q33の回答が「分水嶺」になる。アウトプットの罠を抜け出し、経営の「果実」を定義する

物語の価値は、その先にある「実り」にこそ宿ります。参加率などのアウトプット(反応)に固執する「守りの管理」を卒業し、社員の心や行動に何が芽生えたかというアウトカム(果実)を経営戦略として描く。この「設計思想」の転換こそが、100社100様の戦略を動かす分水嶺となります。

■ 第3回:【COMMON LANGUAGE】共通言語編

経営層を動かす「共通言語」の作り方。3つの市場へ「価値」を届ける

定義した「実り」を、ステークホルダーが求める価値へと翻訳するプロセスです。肉体的・精神的健康を超えた「社会的な健康(ウェルビーイング)」を共通言語とし、資本・労働・競争の3つの市場に対して自社ならではの「ナラティブ(語り)」を提示する。これにより、健康経営は真の「攻めの投資」へと昇華します。


私たちが提唱し続けてきたのは、インプットやアウトプットに執着する事務作業ではなく、その先にある「実り」を経営戦略として描き、ステークホルダーに対して一連の物語として語る「攻めの活用」です。

とりあえず埋めた回答に、不安を感じる必要はありません。その「ハテ?」という違和感こそが、自社独自のウェルビーイングを定義し、ワーク・エンゲージメントを高めるための何よりの出発点だからです。

他社との僅差を競うゲームを卒業し、自社の社員のために、自社の戦略のために、そして自社の未来のために、健康経営という武器を使いこなす。

NOSTはこれからも、皆様の組織が確かな「果実」を実らせ、社員が笑顔で自走する未来を全力で応援し続けます。

新年度、共に確かな一歩を踏み出し、自社だけの物語を紡いでいきましょう。


本編(第1回〜第3回)未読の方はぜひこちらからご覧ください: