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短時間で無理なくできる自律神経の整え方

ストレスフルな現代社会。

ビジネスパーソンの心身の健康を保つための情報をお届けしていますが、今回は自律神経の働きを知り、自律神経を整えるためにオフィスや自宅でできる簡単なストレッチや呼吸法をご紹介します。

自律神経とは

「自律神経」は末梢神経に属しており、自分の意志に関係なく働く神経です。

呼吸・消化・排泄など、生命維持に必要な機能をコントロールしています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあり、バランスを取りながら働いています。

交感神経

脊髄から出ており、ストレスの多い状況や緊張時に優位に働きます。

交感神経が心拍数を増やし、心臓の収縮力を高めます。

筋肉がアクティブにし発汗を促すのも交感神経です。

副交感神経

脊髄と脳幹から出ており、睡眠時や心身がリラックスしている時に優位に働きます。

副交感神経は、血圧を下げ心拍数を減らし体を休ませ、消化や排泄が促されます。

自律神経は体の恒常性を保っている

ヒトの体には生命を維持するために、外部環境が変化しても体の状態を一定に維持する機能があります。

それを「恒常性(ホメオスタシス)」と呼びます。
例えば、体温。季節により気温に大きな変化があっても、自律神経の働きによりヒトの体温はおおよそ一定に保たれているのです。

自律神経は、体温・血圧・呼吸・心拍・消化などを無意識に調整しています。
意識のない睡眠中でも体が正常に機能しているのは、自律神経が働いているからです。
自立神経が働かないと体の環境が乱れ、いずれは死に至ります。

自律神経はなぜ乱れるのか?

自律神経は、外部環境の変化に適応するために働きます。

大きなプロジェクトを任されたり、部署が異動になるなど、環境の変化が長期にわたると自律神経は正常の機能を失うことがあります。

なぜならば、自律神経は交感神経と副交感神経がバランスを取り合い、環境の変化に適応しているからです。
しかし、長期間、交感神経・副交感神経のどちらかだけが働き続けると、そのバランスが崩れてしまい、もう片方の神経の働きが滞ってしまいます。

ビジネスシーンにおいては、ストレスにより交感神経が優位に働きバランスが崩れるパターンが多く見られます。

自律神経が乱れると呼吸・循環・消化・排泄の機能に異常が出ます。

具体的には耳鳴り、めまい、偏頭痛、口やのどの不快感、頻尿、慢性的な疲労、だるさ、イライラ、不安感、落ち込み、やる気が出ない、憂鬱になるなどが挙げられます。
複数の症状が同時に出ることも多く、季節や天気でも症状が左右されるようです。

自律神経の整え方

自律神経を無理なく整えるには、口にする物に気を付けたり、ストレッチや呼吸法がオススメです。

自律神経を整える食べ物・飲み物

コンビニなどで簡単に手に入る物にも、ストレスの緩和が期待される食材が含まれています。上手く活用し自律神経を整えましょう。

  • チョコレート

原材料のカカオは、ストレスがかかったときに消費されやすいマグネシウムを豊富に含みます。

ストレスを和らげると言われるGABAの含まれる物もオススメです。

  • ミックスナッツ

ナッツに含まれるビタミンBが脳のエネルギー切れを防ぎます。

色々な栄養が取れるミックスナッツがおすすめ。

素焼きのものがヘルシーで、ナッツ本来の味を楽しめます。

  • 牛乳

イライラを抑えるカルシウムを補い、幸せホルモンの素でもあるトリプトファンを含んでいます。

牛乳が含まれているココアではカカオも摂取できますね。

  • スムージー

スムージーには、たくさんの野菜や果物が入っています。

抗ストレスのホルモンを作るビタミンCが含まれています。

ほうれん草や小松菜が入っている物はカルシウムも補えます。

自律神経を整える簡単ストレッチと呼吸法

これから頑張りたい時やリフレッシュしたい時に、自宅やオフィスで簡単に取り組めるヨガ講師直伝のストレッチと呼吸法をご紹介します!

Morning time stretch: 朝のストレッチで気分もアクティブ

背骨や脇腹を伸ばし、体を目覚めさせましょう。
朝起きたての強張っている体をほぐし、呼吸を深めます。
自律神経と関わりの深い背骨を動かしてアクティブモードにしましょう。

【手順】

  • 肩幅程度に足を開いて立ちます。バンザイをするように両手を耳の横に伸ばします。
  • 指を絡めて手を組み手のひらを上に向けます。気持ちよく息を吸いながら上に伸びましょう
  • 体を右側に倒します。自然な呼吸を続けながら10秒キープ。左脇腹の伸びを味わいます。
  • 反対側も同様に行います。

Day time stretch: オフィスでリフレッシュ

胸を開き、肩周りの血行改善をはかりましょう。
デスクワークで硬くなった背骨や肩周りをほぐし、イライラしがちな気持ちを落ち着ける効果が期待できます。

【手順】

  • 椅子に浅めに座ります。座面の後ろの方に手を付き、手で座面を推しながら胸を斜め上に突き上げます。顎は軽く引いておきましょう。
  • 少し呼吸が細くなりますが、息を止めずに10秒ほどキープします。

Evening time stretch: 寝たままできるストレッチでリラックス

夜寝る前に、布団の上でストレッチをしてリラックスて一日の終わりを迎えましょう。
臀部や腰周りが緩み腹部の血流が良くなるので副交感神経の働きが促進されます。

【手順】

  • 仰向けになり両膝を曲げます。右足の外くるぶしを、左の太ももに乗せます。
  • キツい場合は、左足を遠ざけます。余裕があれば足を持ち上げ、左太ももをお胸に近づけます。
  • 10〜20秒キープ。
  • 足を入れ替え、同様にストレッチします。

股関節は左右さが大きい関節です。
左右の違いがあっても揃えようとせず、心地よく感じるところでキープしましょう。

Breathing method: 呼吸法「ボックス・ブリージング」で集中力を高める

ヨガ式の呼吸法ボックスブリージング。
頭の中でイメージした四角形の1辺ずつをなぞるように呼吸をする事から、ボックスブリージングと呼ばれます。
自律神経の働きを穏やかにし、集中力を高めると言われています。

【手順】

  • 椅子でも床に安定する姿勢で座ります。落ち着かなければ仰向けになってもOK。立った姿勢でもできるので、通勤時間にも活用できます。
  • 軽く目を閉じ、「吸う→止める→吐く→止める」のサイクルで呼吸を続けます。吸う・止める・吐く、どれも全て頭の中で4カウント数えます。
  • 3分ほど続けます。途中で気持ちが逸れることもありますが、ネガティブにとらえず設定した時間が終わるまで続けましょう。

まとめ

ヒトの恒常性を保つ自律神経。

ストレスが多いと乱れやすく、心身に様々な影響を及ぼします。
多忙な日々を過ごしているビジネスパーソンは、交感神経ばかりが働きがちになります。

今回ご紹介した自律神経の整え方は、どれも短時間にできるものばかりです。
仲間通しで声を掛け合って、オフィス全体で取り組めば、生産性アップも期待できますね。

【NOSTからのメッセージ】

NOSTは、企業と従業員に伴走する健康経営支援サービスを展開しています。

1人ひとりではなかなか取り組めないコンディショニングケアを、「仲間と一緒に使えるいつでもそこにある環境」として整備しています。
オフィス全体で取り組むことで、未病対策と生産性の向上を推進しています。